認知症に対する新薬「レカネマブ」が年内にも発売される予定で注目を集めています。
今から20年ほど前、「アリセプト」という薬が発売された際も、認知症に対する画期的な新薬として同様に注目を集めました。しかし、現在にいたるまで認知症の進行を抑制する効果は認められておりません。
認知症は進行性の疾患であり、進行のスピードが抑えられたとしても上向きに改善するわけではないため、薬の効果を本人やまわりが気づくことは難しいと考えられます。
良いニュースもあります。欧米ではアルツハイマー型認知症の発症率が減少に転じていることが報告されています。
原因はまだはっきりわかっていませんが、血圧やコレステロールといった心血管の危険因子の制御が改善されたこと、義務教育が広く行き渡るようになり教育水準が上がったことなどが理由として考えられています。
そのため、現時点で認知症に対する最大の対策は「高血圧などの生活習慣病をしっかりコントロールすること」です。その後は医療よりも介護サービスの重要性が高まるため、地域のかかりつけ医から紹介を受け、適切な介護サービスとつながっていく必要があります。
当院では認知症の診断から介護サービスとの連携、在宅医療にいたるまで、かかりつけ医としてのサポート体制を整えております。お困りの際にはいつでもご相談ください。
認知症の治療と予防について
ファミリークリニックあざみ野
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