コレステロールには「悪玉コレステロール(LDL)」「善玉コレステロール(HDL)」「中性脂肪(TG)」の主に3種類があります。この中で最も悪さをするのがLDLコレステロールです。
「コレステロールを下げる薬」とは、通常このLDLコレステロールの値を下げる薬のことを意味します。一方で「コレステロールは無理に下げなくてもいい」「下げすぎると逆に健康に悪い」など様々な情報があふれ、わかりにくい状況になっているのも事実です。
適切なコレステロールの値は、実は確立されたものがありません。下げるほど病気のリスクが下がることはわかっていますが、どの程度まで下げるべきかは各国のガイドラインをみてもバラバラな数値が提示されており、統一された見解がない、というのが本当のところです。
ただし、だからといって「高いコレステロールの値を放置しても良い」というわけではありません。特にマスコミや週刊誌は意見が割れる事実に対してセンセーショナルにうつるほうを取り上げる傾向がありますので、参照する場合は気をつけてみるようにすることをお勧めします。
「心血管疾患」「糖尿病」「慢性腎臓病」、この3つのどれかがある方は確実にコレステロールを下げる治療が必要です。では上記の3つの病気がない多くの人は?
アメリカ、ヨーロッパのガイドラインでは190mg/dLを超えるか超えないかが一つのデッドラインとして定められています。また、タバコを吸う、血圧が高いなど、「動脈硬化性疾患のリスクが高く、10年以内に心血管系の病気になる確率が7.5%以上」の人も治療の対象とされています。確率は以下のツールから求めることができます。
https://tools.acc.org/ascvd-risk-estimator-plus/#!/calculate/estimate/
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